(1)
哭いた赤鬼 :
作詞/無楽 :
628_194
見目麗しき 貴女が好きな
人は哀しい 悲しい赤鬼
聞く饒舌に 恋を知り
頬の染まるに 紅を知る
その色の鮮やかに 心が哭いている
鬼の目にも涙とは 世にも哀れな例えかな
泣き腫らした 目には赤鬼 宿りて叫ぶ
逢いたき人のあることを
月夜歩けば照らすに任せ
声をかければ 揺れる青鬼
角を探す為なのに
牙を捜す為なのに
触れた時の貴女は 心を寄せてくる
鬼の目にも涙とは なんて悲しい例えかな
痩せてこけた 頬に青鬼 やつして叫ぶ
逢いたき人のあることを
御伽噺に重ねても かくも虚しい例えかな
去りし青鬼 哭いた赤鬼 貴女と私
あの結末に涙する
いまはまだ 声を殺して 叫んでいたい
逢いたき人のあることを
*編註/コメント: