(1)
カラーズノベル :
作詞/のちた :
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一本目の君で 一年生のぼくが 一所懸命描いた 一生もんの宝物
二本目の君で 二年生のぼくが 日曜日に描いた ニコっと笑う片思い
三本目の君で 三年生のぼくが 参観日に描いた サンショウウオの生き方を
四本目の君で 四年生のぼくが 妖精模して描いた 四歳だった妹を
イロトリドリのカラフルクレヨン 穢れを知らない僕らみたいだね
同じ世界で同じ目線で 明日を見ていた昨日があったね
五年生のぼくは 六年生のぼくは 発売日に買った ゲームの主人公
新品の制服 一年生のぼくは 一昼夜で漬けた 英単語のテスト
泥塗れのスニーカー 二年生の僕は 二等賞で泣いた サッカーの県大会
似合わない眼鏡 三年生の僕が 参考書に描いた 口から垂れた太平洋
イロトリドリの汚れたクレヨン 個性に惑う僕らみたいだね
紙をなぞれば濁った線で 自分に悩むあの日があったね
混ざって 塗れて 時には折れて 忘れて 無くして 色などなくて
一年目の社会 息絶え絶えの僕に 母さんが笑って 差し出した紙
一本目の君で 一年生のぼくが 一所懸命描いた 一生もんの宝物
色が混ざった不揃いクレヨン 大人になった僕らみたいだね
それでも少し歩いてみれば 自分の色を取り戻せるさ
イロトリドリのカラフルクレヨン もう戻らない仲間もいるけど
同じ世界で違う目線で 明日を見ている夢を見ている