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シワスバレ :
作詞/谷川マイマイ啓太 :
884_232
毎年ここで 待ち合わせていた
助手席のドア 覗いた横顔
エレベーターが ガラス越しから
浮き上がるのを いくつも数えた
雪の降らない都会では フリースの手触りと
木々に絡んだ電飾と 靴底のザラツキが
季節を教える
瞬きを忘れるような 青い 蒼い 師走晴れ
透明な空気揺らして 舗道 照らす シワスバレ
最後にここで 別れた明け方
白い吐息と 遠のく足音
背中に投げた 掠れた言葉が
鼓膜の奥の 向こうで軋んだ
冷たくなったドアノブは 触れること拒むよう
忘れられない痛みだけ 指先に置き去りで
ひとりを教えた
閉じた目を開けてみたんだ 青い 蒼い 師走晴れ
せわしないコートの列が 舗道 埋める シワスバレ
陽に灼けたポスターのよう 褪せた 冷めた 師走晴れ
透明な空気揺らして 舗道 照らす シワスバレ
キミの いない シワスバレ