(1)
沙羅利異マン :
作詞/num :
817_23
午前四時 俺此処に存在
空は快晴の模様
体調は優れず 体温は37度を上回っている
ベランダからのぞく景色はいたって普通
いつもの朝の匂いを嗅ぎつつ俺は目覚まし時計を回避
粘つく布団をひっぺがえすと負けた気分に陥る
朝食は食べられる 小麦が俺の腹で溶かされ もはや原型の姿はない
無常 沈黙 冷笑 孤独
を 回避する術を俺は知らない
堕落 怠慢 疲労 糖尿
と 戦いつつ俺は玄関から出動
まただ またあの感覚だ
あの感覚がおそってくるたび俺は昔の記憶を辿る
懐かしい 趣がある 使い古された言葉しかでてこない
が
そのとき 一瞬だけ俺は人間の心を持つ
その度に思う
悪くない