作曲できるやつちょっとこい [742スレ]
- 395:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [] : 2010/05/29(土) 01:43:56.64 ID:PSYBIM2O0
- *夢精
目を穿つ太陽を怯えた様子で隠してる。ふと寂しくなると僕は硬貨を手に取った。
自制しろと、耳をただ劈くような怒鳴り声。目を合わせないように、唇だけを噛んでいた。
愚かな言葉だと知ってはいたけれど、どうか僕に少しの優しさを下さい。
壁を殴り血が噴き出し笑う顔には力がなく、鳴らない目覚まし時計を投げ捨てる。
画面の向こうには、もう僕を用済みにした世界。生きる喜びはこの場所に置いてきた。
僅かな光を足掻いて掴み取るだなんて、無駄以外の何物でもないと思っている。
僕が一人歩くのを止め、このレールから外れれば、僕以外の誰かが幸せになるよ。
せめて僕だけには教えてください。この身から削れ落ちる痛みの根源を。
声を涸らしても、届きはしないのか。声が出ないことくらい、知ってるよ。
頭を押さえつけられ、やれば出来ると持て囃され、必死で生きてきたつもりが何処かから噛み合っていなかった。
成功者は高い場所で笑うことも泣くことも、多分僕を見下ろすことさえしないんだろう。早々に脱落することへの敗北感はなかった。
僕は敗北をずっと知らなかったので。
無い物ねだり、嫉妬、疎外、疑心、回線、破裂、添削、仕方のない言い訳ばかり。嗚咽に混じる僕自身の汚い心。
消え去ってゆけ――壊れてなくなれ。求めていたものとは違うから。手を伸ばしても手を伸ばしても、誰も掴んでくれない。
一人きり惨めに部屋に入り浸るしかない。そうするしかない。逃げじゃない。逃げじゃない。逃げじゃない。
せめて僕だけには教えてください。この身から削れ落ちる痛みの根源を。
声を涸らしても、届きはしないのか。声が出ないことくらい。
亡くしてしまったものを返してください。誰かのせいにして僕は満ち足りる。
目を閉じたときにだけ見えたあの世界へ。僕は、その場所で幸せを吐き出すよ。