(1)
時計無くして :
作詞/無楽 :
279_135
時の過ぎるを気づくため 時計見ることやめた日は
なにで悟るか時間たつのを 長い一日始まるを知る
風が舞わせるひとひら見ては それの落ちるに時を見る
雨が落ちゆく夕立見ては 土のにおいに夕暮れを知る
宵の口にて風鈴あれば それの揺れるをまどろみに見る
あせり立つ瀬がない今も 泣いてたたずみ崩れて眠り
夢見心地ですだれ越し見る 夏はいつでもあの頃の夏
針が動くにせかされ走る 狭い場所での大立ち回り
湿り暑くもスーツを脱がず 走るその背は何を追う
セミをおいたる日の足は 今の僕より楽しげに行く
あせり立つ瀬がない今も 泣いてたたずみ崩れて眠り
夢見心地ですだれ越し見る 夏はいつでもあの頃の夏
時計見ずとも春がきて 夏が迫るはときめける
針を追わずも秋を知り 冬を迎える新年の祝
一歩進んで二歩下がり 足を見れればあの頃の足
傷だらけでも止まらず走る 理由ある時疲れを知らず
二度と戻らぬ夏の下 虫かごにみた我が身の行方
かごの口あけ飛ばしてみれば 羽根を広げる青空の下