(1)
盲目少女と心臓病少年 ：
作詞/提訴 ：
1030_110
黄昏は酷く闇 染まるこの街 ゴミ捨て場 黒猫・カラスのコンチェルト
雨傘の中に 少年少女二人ぼっち お互いの顔すら見えず 沈む星
ただ彼は酷く病み 咽るように呟いた 「そこには宝物があるらしい」
盲目の私の手を取り走り出した 不安と期待に胸を膨らませ
「こわくないの」 「こわくないよ」
「ほんとうなの」 「ほんとうだよ」
拙い足取りの私が躓く 見えない彼の優しい顔も
わかっていたような素振りで踊る君の 心の中身が見えたような気がしたんだ
どうにかして伝えたかったのに ああ なんでもう私には見えないんだろう
「こわくないよ」 「しんぱいないよ」
（ほんとうはとってもこわいけれど）
何も見えない君に見える素敵な景色 淀んだこんな街の空気に汚されないように
どうにかして逃げ出したかったのに ああ なんでもう僕の足は動かないのだろう
息を切らした 少年少女 二人が空を見上げた時には
空さえも 彼らを別つように
なんで どうして ああ ああ
何も出来ない二人の前に神様は 「もう大丈夫だよ」と景色をくれた
これからはもう二人で笑えるんだ ああ 二人ならこれからもずっと ずっと