(1)
ミステリオーソ ：
作詞/901スレ290-291 ：
901_290-291
走り出したその向こう
火の鳥は燃え尽きて
重力に耐え兼ねた彼の頭に
赤い実は弾け飛んだ
爆ぜた視界 ガラスの靴
その手に握るは 滑稽な鳥
跨った馬 感嘆の声
鳴り響くは 快感の音
さぁ歌おう 彼の目に
映るものなど 何もないのだから
鞄の中には 一つの手紙
その内容は 彼しか知らない
攻め落ちた道の先佇む少女
彼女の手には滑稽な馬
羽ばたいた鳥は 解せない顔で
「道は開けた 金の針は胸の内
お前が求めるものはそこにある」
さぁ捧ごう 彼女は一人
孤独を癒せる 極上の密を
錆び付いた楽器は 牢屋の中に
アリの群れが 列を崩す
舞台に朽ちた 彼と彼女
重ねた手は もう外れる事は無い
焼却した 表裏一体の衝動は
音もなく 溶けていった
口のない魚がそっと呟いた
「お前の場所は 何処にもない。もうじき迎えがくる頃だろう。」