(1)
遠く故 :
作詞/無楽 :
466_156
遠くの薄紅
花咲かの翁 立てる場所
あの下に 待つものは
人の夢と書く美しさ
そばにと願い 足を運ぶ
足元に 芽吹く色の 香を忘れ
遥かの緑
月の姫君 いずる場所
あの奥で 十六夜に
揺れてざわめく音がある
そばにと願い 歩を早め
木々が揺れ 呼んでいるを ただ忘れ
近くあり また遠く 呼んでくれない季節
声の変わりに香り そまり枯れるを誇れ
気づかない私を どうか どうか
いつもと違う 帰り道
両側に騒ぐ 緑あり
なんの気なしに 遠回り
咲きこぼれる 薄紅が
声をあげ 手を引いて 胸に飛び込む夢よ
瞼に浮かぶものは 盃の音に宴
涙する私に どうか どうか
ひとしずくだけ 酔いと 宵を