赤とんぼデータベース

一生という道路には標識が無い
取り除かれた痕跡だけが残されてる
雑踏と化した首都高に投げ捨てられた
子供は大人になった時
上手く走れるだろうか

何気なく、自由の無い社会を
恨み続けた先代達は私達から行き先を奪った

大人達は“一方通行論”を生きた癖して
何もわからない私達を野放しにした
自分だけの道を見つけて走りなさい、だなんて
無責任にも程があると思わない？

一生という道路はとても複雑で
ママの時代は“屁理屈”を“正義”と呼んでたらしい
用意した一本の長い鉄骨の上を渡るだけ、と
簡単に言うけど
そもそも“屁理屈”なんか私は知らない

何もなく、自由だけが生き残った思想を
“正義”と呼べる筈もないから私は引きこもった

大人達の都合に付き合わされて産まれてきた
何もわからない私達には目的地もない
“一方通行論”をそのまま鵜呑みにするなら
死にたくなったら死んでもいいですか？

どこを通ってみようとしても
“ああでもない”“こうでもない”
否定を繰り返す大人達は
一体、私達に何処へ向かって欲しいの？
どうして生きて欲しいの？

この国は一体どこへと向かうつもりなの
全否定するなら独裁国家になればいいわ
他人の意見を遮断してまで貫くその道は
本当に“正義”と言えるのですか？

大人達は“一方通行論”を生きた癖して
何もわからない私達を野放しにした
自分だけの道を見つけて走りなさいと言う癖に
見えない壁で道を塞いで
一体何がしたいの

私達は“一方通行論”の犠牲者
私達に“一方通行論”も許されない