(1)
五月雨 :
作詞/無楽 :
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咲いて五月雨 咲き乱れ
卯月皐月に宿るのは
水も滴る紫陽花かもね
雨の煙るに身を隠し
佇む色を袖にとやつし
座る窓辺の涼しきに
時計の音も消えてゆく
庭の片隅 彩れる
華の言葉を調べてみれば
心変わりと 移り気と
悲しき故を知るのです
今日は水色 明日は紅
誰の心と重ねてみせて
人は詠をしたためる
人の夢としたためる
この静かに身を置いて
雨と涙の 涙と雨の
境目に浮く気だるさに
髪を乱して横たわる
目を閉じるなら一筋の
頬を伝いし水の音かな
しとりしとやか しとしとり
一人ひそやか 人 ひとり
咲いて五月雨 咲き乱れ
卯月皐月に宿るのは
水も滴る紫陽花かもね
*編註/コメント: