(1)
花鏡 :
作詞/無楽 :
423_175-176
舞い踊り 舞い戻り
一人立つ瀬がない闇に 躍れ躍れと
照らすかがり火 ゆらふら揺れる
遠い昔の舞いの音
足をならし 扇の色を
華とモミジと舞う誰か
声の限りと呼びましょう
恋に泣き 死を恐れ
愛しさを叫ぶ 舞台の裏で
笑う鬼の面の下
誠の顔を見せてください
舞い踊り 舞い戻り
一人立つ瀬がない闇に 躍れ躍れと
照らすかがり火 ゆらふら揺れる
見せた涙は笛の音に
合わせてしか流せない
次の鼓(つづみ)の音でまた
落とす滴は血の涙
枯れゆきて 枯れ果てて
一人咲く事ない華に 咲いて誇れと
注ぐ水無月 はらはら落ちる
古の夜の舞い踊り
時をたがえて舞い戻り
その彩(いろどり) 記しては
花鏡と伝えましょう