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遊戯秘抄 :
作詞/無楽 :
891_92
炎天の下 駆ける子らの
背をはやむ蝉の時雨に想う
遠くの御祭囃子より
胸躍る音は無いと信じて
かけつまろびつ とんぼ釣り
今日はどこまで いったやら
遊びをせんとや 戯れせんとや 影踏み 高鬼 かくも楽しく
身を躍らせる ただ その為に 我は 我らは 生れけむ
木枯らしの中 帰る子らと
鳴るもがり笛の独りに惑う
寒さに染まった頬の色
追いつ追われつの家路を辿り
ただいまに次ぐ おかえりの
夢が枯野を 駆け巡る
遊びをせんとや 戯れせんとや 毬つき あやとり かくも雅に
身をひるがえす ただ その為に 我は 我らは 生まれけむ
遊びをせんとや 戯れせんとや あの日に この日に 帰るに如かず
身の滅びゆく ただ その日まで 僕は 私は 君は 貴方は
遊び 戯れ ゆるがるれ