(1)
畏 :
作詞/無楽 :
885_338
前門にみる鋭角の夢
後門に知る塞翁が馬
万感を経ての道行きなれば
往くに能わず 帰るに如かず
何れもまた個性なりや
遠くを音に聞くとは あの春の日の 遠雷の事
近くを色に見るとは あの春の日の 薄紅の事
かえすがえすも 夢のまた夢 故に 畏れる
前鬼に問うた陰陽の形
後鬼に尋ねる一炊の影
万事を経ての憂いなれば
生きるに秀でず 死ぬに優れず
何れもただ感性とかや
遠くを音に聞くとは あの冬の日の 降雪の事
近くを色に見るとは あの冬の日の 寒月の事
かえすがえすも 夢のまた夢 故に おそろし