(1)
君が為 :
作詞/無楽 :
599_52
その白肌は赤き血潮の 高鳴りに染まる為にあり
決して冬の凍てつく寒さに 晒さすものに非ず
老いてこそ華と言いながら あの日々に引かれる
白を宿す後ろ髪
この世に生を得るは 事を成すにあり 君が為に成すにあり
儚さを楽しめば この終わりに華が咲く それは赤の美しき
その瞳は黒真珠の 煌めきに勝る為にあり
決して瞼閉じては涙に ひたすものに非ず
散りてこそ華と言いながら あの夜に戸惑う
からすの濡れ羽 黒髪に
この世に生を得るは 事を成すにあり 君が為に成すにあり
うたかたを愛でるなら この終わりに音が降る それは緑 鮮やかに
その体は 濡れ交わる 喜びを知る為にあり
決して朽ちて獣が虫が たかるものに非ず
けれどいつかは還りゆく
沙羅双樹の木の下に
蓮の上に還りゆく
この世に生を得るは 事を成すにあり 君が為に成すにあり
その時が来るまで ただ事を成すにあり 君が為に成すにあり