(1)
J :
作詞/jas39 :
825_734
誰かが書くつまらない落書きが壁を埋め尽くしていた
俺の胸には鈍い鉛色が陣取ってあくびしている
何処でもある変わらないストーリーだけを繰り返していた
俺の胸に折れた心だけが錆びてくすんでいる
街を彷徨っても誰が誰か区別もつかない 誰だって 俺も 俺が
黄昏ている暇もありゃしないましてや澱む暇もねぇ程流されてゆく
追いかけてくる 昨日から逃げ出してくだけなら
痛む脚を引きずってくじいたままで駆け出してゆけ
いつも騙されるより騙すほうがマシだったかもって
涼しい顔している世間が埃にまみれていて風に澱んですぐ歪んでいった
うごめいてる人ごみがいつかしら消えて静まっていた
俺の胸には褪せた白があきれ果てて笑い始めた
何もないまま終わりない迷路だけ辺り巡っていた
俺の胸にはぜた気持ちだけが痛み抱えている
何処を探しても特に何もありゃしない 空だって 風に 散って
うつろってる時も無いままで何かを掴む隙もねぇ程広がってゆく
逃げ去ってゆく明日から見捨てられてしまう前に
ぬかる脚を引き抜いて次の一歩を踏み出してゆけ
謎を紐解くより知らないほうがマシだったかもって
諦め顔している現実がやけに生暖かくて逃げ水のようにまた揺らいでいた