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結草~musuko ni gusari~ :
作詞/ゐそ :
806_449
指先に掴んだかんざしを まらに向けて振り下ろす
こんなもんいらねえとばかりに にたりと嘲笑い 「いかがでしょう?」
御髪に挿された一輪の 椿の花奪い唾飛ばす
こんな男奪いうれしいか? 問いかけて嗤う 「いかがでしょう?」
石女(うまずめ)と莫迦にされては、幾度ややごを望んだことか
仏様は私がお厭で こんな仕打ちをなされるのです
イマシタラ、仏様、俗な惚れたはれた打ち払う
強きたましいこのこころ、授けてはくれませんかと哭く
イシマタラ、石の股、この両の足で子は泣かず
見棄てられそうになったから、この私から手離しただけ
「どこへなりともいっちまえ」
イシマタラ、ラタマシイ、嗚呼、疵付きやすい裸(ら)の魂、
ネタマシイ、ネタマシイ、嗚呼、かんざしがぐさりささる、堪忍。