(1)
貴下学 :
作詞/無楽 :
766_42
桜の頃に見る幾何学は
誰が頬とみまがう 薄紅のひとひら
向日葵の頃に知る幾何学は
いじらしくも日向で たたずめる一輪
帰るに如かずと泣く不如帰
さよなら三角 また来て四角
総じて四季は千変の万化 音も無くに形を得ず
人は花の盛りをただ 胸の内に想いぬ
椛の頃に舞う幾何学は
鋭さゆえ惹かれる 恍惚の凄艶
牡丹の頃に逝く幾何学は
雪の上に落ちゆく 首だけの美麗
正体みたりと泣いた幽霊
さよなら三角 また来て四角
応じて四季は百代の過客 文(あや)も無くに名残惜しく
人は花の盛りをまた 夢の内に想いぬ
人は花の盛りをただ 夢の内に想いぬ