(1)
音狂工学 :
作詞/無楽 :
738_24
千変万化を音に聞け
これ幸いと云うべくに
あやたちぬ故を心とて
夢と現をひとくくり
手を気を引くに飽き足らず
最後引きたる後ろ髪
痛み忘れるべからずと
誰もが泣くは夜もすがら
頭蓋揺らせる音のある それは祭りの支度と似れて
胸の内すむ鬼が云う 今この時に楽しけれ 楽しけれ
騒ぎ奉る諸人の
花を散らすと魅る夢は
さんざめく胸をことさらに
叩き囃して徒然と
袖を引きしの哀れみは
影も形も得れずとて
声に現れ泣く虫よりも
言わで蛍の身を焦がす
胸掻き毟る音のある それは祭りの始末と似れて
蟻の糧なる蝉が云う 今この時に哀しけれ 哀しけれ
今この時に楽しけれ 悲しけれ