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垂れ愛液 :
作詞/279 :
722_359
垂れて流るる 今日の巫女
乱れ髪など 知らぬ人
急かし急かされ 年が過ぎ
稀に見えるろ 不知火(しらぬひ)が
濡れて交えて 終えるだけ
先の先まで 見えぬ人
これに似たきり 音もなく
夜の合図で 声に鳴く
御目にかかれ 天邪鬼さえ
ここの景色を 望んでおられる
摘みて菖蒲(あやめ) 肢(あし)の裏道
通りかけたら 君が代聞こえる
されど浜辺 蒼にかからん
上を見上げて 訊ねるばかりで
知らず響け 嘘の愛撫で
波の旅さえ 古びた俤(おもかげ)